『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
115/356
113第6章 宝賀寿男氏インタビュー絶対に無理なんですから。――系図というのは見かけ以上に複雑で、ありとあらゆる事実が見えないところで絡み合っているということですね。真年や憲信への批判というのは、まともに系図を研究していない人の言う言葉です。たとえば、真年の『百家系図稿』なんてのはもうメモみたいな草書体です。しかも、あちこち張り紙をペタペタ貼っているから、マイクロフィルム化できないで、そのままになっているのが二十何冊ある。そんなものも含めて、私は日本国内で真年と憲信の関係する系図は、分かっている限りの全部を見ました。――全国にあるものを、全部ですか。それはもう『古代氏族系譜集成』を作った時に五、六年かけて見て、その後もずうっと追っかけて見ていますから。真年や憲信の名前が書いてなくても、二人が関係する系図は
元のページ