『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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119第6章 宝賀寿男氏インタビューこれは子孫にあたる方が持っていた系図を、どこかで書き写して、最初の辺りだけを書いたものだと思います。書かれた人物の名前だとか地位だとか、そういうもののつながりから見て、ごく自然な流れになっています。それから新田郡の郡司関係を見てみると、その周辺に吉弥侯氏を名乗る人々が六国史の中に随分出て来る。それを私がここのメモに書いているわけですけど、そういう流れも自然なものになっている。その一族を見てもちゃんとつながりがあって、それを他の史料で確認できる。こういう年代と時代の整合性がうまく取れている系図を捏造するなんてことは、神業じゃないとできません。――あえて、しつこく聞きます(笑)。鈴木真年と中田憲信のような「最高レベルの知識人」の能力をもってしても、これほど整合性のある系図をゼロから捏造するというのは。無理です。系図はそんなに甘いものではありません。系図というのは先祖がいて子孫がいて、一緒に行動したりという仲間がいるわけです。例えば、その仲間がある事件のことを伝えている時に、それと矛盾するような別の情報が出てくると、もうそれだけでデタラメだというのが分かってしまいます。逆の例で言えば、戦後の歴史学で、神武天皇でも神

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