『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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126『姓氏家系大辞典』は今日の段階で普通の人が利用できる最高レベルのものだけど、太田亮さんも鈴木真年の業績には一部しか触れていないんですよ。『新田族譜』を知っているぐらいで、それ以外の系図はほとんど知らなかったようです。◇再び、小休止。鈴木真年と中田憲信の業績を高く評価するのは宝賀寿男氏ばかりではない。宝賀氏が『古代氏族系譜集成』を発表する2年前の1984年、真年系図の研究書『埋もれた古代氏族系図――新見の倭王系図の紹介――』(尾池誠編著)が出版された。尾池氏は「はじめに」でこう書いている。「この希有で確かな信憑性をもつ系図の発見によって、恐らくは古代史、中世史のみならず、考古学、民俗学、社会学、言語学等々に与える影響は測り知れないものがあるといっ
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