『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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170そう思いますね。親房は結城氏の家の事情を知らないでしょうから、惟秀の方が私も官職がほしいよおっ、親朝殿ちょっと口添えをお願いできませんかって。うーん、でも、お前オレの家来だろう。家来とはいっても、私も独立しようと思ったらできますしね。もう分かった分かった、じゃあ推薦してやるか、みたいな感じになったんじゃないんですかね(笑)。その時に、親房も、えっ斑目惟秀ってのは、確かに本領を持ってんだなあ、親朝がいいって言ってんだったら、南朝方の直属武士として他の国人と同じように官職を推薦してもいいか、ってなことを言っているんじゃないかなあと思います。そういうふうな読みをしたわけですが、本領がどこかということが難しいところです。ひょっとしたら白河荘の近辺に斑目氏が所領を何らかの事情で持つこともありえなくはない。でも、僕は出羽の斑目郷が可能性が高いと思っているんです。結城氏が出羽に所領を持っていますから、そこで惟秀と知り合った可能性が高い。――いま「出羽の斑目郷が可能性が高い」と言われましたけど、それは斑目氏がそもそもどうやって手に入れた土地でしょうか。

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