『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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219第9章 斑目四郎の先祖が見つかった図と同じ事実認識のもとに作成されたとみられる。③ この吉彦氏は陸奥国新田郡に居住していた移民系の俘ふ囚しゅうである可能性があり、弘仁二年の吉弥侯部小金のころから北奥の蝦夷鎮定に活躍していたことがわかった。④ 吉彦秀武が『郡司少領』で『(外)従六位下』であったことや、その父武宗や祖父武信の名前も判明し、それぞれ雄勝郡の大たいりょう領や少しょうりょう領を務めていたことが明らかになった。⑤ 武忠が吉彦秀武の弟として生まれ、清原武則の養子になったことや、清原武則の妹が橘氏に嫁して貞頼を生んだことなど、前九年・後三年を理解するうえで有益な情報がこの二系図に含まれていることがわかった。
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