『橘姓斑目家の歴史 古代・中世編』
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226――「小金」の傍注に「俘囚長」とも書いてあります。これは前九年合戦で知られる陸奥豪族の安倍氏の「俘囚首」や出羽豪族の清原氏の「俘囚主」と同じような意味でしょうか?いや、ちょっと違って、こちらは軍団の長のようなイメージですね。一つの軍団を任されたという感じでしょう。◇(小休止)野中氏の論文では小金の「外従五位下」についてこう言及している。「俘囚に対する位階としては高すぎるようにみえるが、中央の官人に与えられた内位とは違って外位であるので、ありえないほど高いとはいえない。それに、この叙位には根拠がある。この年(弘仁二年)の二月に爾薩体・幣伊二村の反乱が起こって、陸奥出羽

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